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焼肉屋でよく見る「一頭買い」の意味って何?

2019年04月23日

焼肉屋でよく見る「一頭買い」の意味って何?

こんにちは谷牧場です

 

最近ではいたるところで目にする「一頭買い」ですが、

よく目にする割には、意味を知らない、もしくは「一頭買いって何がいいの?」

っていう方多いと思います。今回はその事を話そうかと思います。

 

 

まず結論から言うと、

一頭買い自体には売る側、買う側両方それほど驚くような具体的なメリットはありません!

 

 

そもそもまず「一頭買いとは何ぞや?」と言うことですが、

一般の方がイメージする、生きた牛を買って、お店で捌く!というのとは違います。

牛は加工場で余分な食べれない皮や骨をとって、「枝肉」という状態で保存されます。

その枝肉を買うことを一頭買いと言います。

 

 

対して一頭買いの反対の言葉も存在します。それを「パーツ買い」と言います。

パーツ買いとは、さきほどの枝肉の状態のものを、

各部位(ロース肉やもも肉)それぞれ別々に購入することです。

一般的にはこちらのパーツ買いをしているお店がほとんどです。

 

 

さきほど一頭買いのメリットはほとんどないと言いましたが、やはり

それをやるお店がある以上、まったく意味がないという訳ではありません。

 

まずお店側のメリットですが、一頭買いを行うことで自分達が選んだ(厳選した)お肉を仕入れることができます。

 

「仕入れる肉を自分で選ぶのは当たり前でしょ?」と思われるでしょうが、

 

パーツ買いをすると、中間業者さんが選んだお肉をお店に持って来てもらって、よほど気に入らない限りはそのまま使います。

信頼して仕入れしているわけですから、返品、返品とくりかえしていると

関係がこじれてしまいますからね笑

 

 

一頭買いならば、仕入れを会社内部の、いわゆる目利きができる人にまかせることで

一つ一つ自分達のお店の品質にあったものを納得した上で仕入れることになります。

それが自己満足レベルか、本当にお客様が求めるレベルかは定かではありませんが

そういった理由で一頭買いするお店は存在します。

 

 

デメリットは売れない部位があまってしまうことです。

一頭を買うということは全ての部位を買うということですから、人気の部位は

すぐなくなりますし、人気のない部位はあまっていきます。

これは実は肉屋にとって死活問題で、

一頭買いのみを行なっていると余った部位を売るのにものすっごく!苦労します。。

売れない部位をそのままにして次のお肉を仕入れると、また売れない部位が余って、

挙げ句の果てには、安売りすることになったり、最悪の場合期限切れなんてことにもなってきます。

 

 

一方で買う側、お客様側のメリットでは

 

なんか凄そう

いろんな部位が揃っている(、、時もある)

ということでしょうか。

 

「なんか凄そう」というのは決してバカにしているとかいうわけではありません。

食べ物を食べる時、大事なのは味だけではないと思います。

それを買ったお店の凄味であったり、食べ物自体のストーリーであったり

そういうものが食事をする際のスパイスとなって美味しく感じることは多々あると思います。

一頭買いというのはそれだけで、なんだか美味しく感じる要因の一つだと思います。

 

次にいろんな部位が揃っているということですが、

一頭で買うと言うことは、先ほど言ったように全ての部位を買うと言うことですから、必然的に品揃えもよくなりますよね。

ただ注意したいのが、

一頭買いをしているお店に行けばいつでも全ての部位が買えるという訳ではありません。

もちろん、回転率のいいお店であればいつでも色んな部位が買えるでしょうが、

なかなかそうはいかないのが現状です。

僕自身一頭買いのお店で働いていましたが、

やはり部位によって人気・不人気といった売れ行きというものがありますから、

「前買いに来たときはあったのに、今回は置いてないなー」

ということが起こってしまうのです。

 

 

「じゃあ結局何が言いたいの?どんなお店がいいの?」

 

ということですが、

一頭買いしつつ、パーツ買いもするお店が正解だと思います。

自身の気に入った牛を仕入れつつ、足りない部位をパーツ買いで補うことで

常にお客様の要望に安定して答えることができますからね。

谷牧場もこの形でやっています^^

 

 

長々と書きましたが、一頭買いというものが無条件で良いという訳ではなく、

実はこうなんだよというお肉屋さん事情を少しでも知るきっかけにしていただれば幸いです。

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