昨日埼玉県の越谷までお肉に仕入れに行ってまいりました。
谷牧場では部位ごとに切り分けられたブロック肉をメインで仕入れていますが、
お付き合いのある農家さんからは一頭仕入れを行うこともあります。
今回は自社牧場のお肉でではなく、今年に入ってお世話になっている
北海道の福田農場さんが育てておられる美蘭牛の仕入れです。
数多くある食肉センターの枝肉(細かくブロック分けされる前の状態)の中から、
これは!というものを選ぶわけですが、
この作業が肉屋の仕事で一番大事と行っても過言ではありません。
俗に言う「目利き」というやつです。
以前の職場で目利きの勉強のため、
東京芝浦の食肉センターへ何度か足を運びました。
「この脂を触ってみなさい、これが本当にいい牛の脂なんだよ」と教えてもらい
言われるがままに触ってみるのですが、さっぱり分からない。
でも部長が良いものと言っているので「本当ですねー、他のとは違いますねー」
とその場をやりすごすことしかできなかった経験があります。
それほど当時の素人目ではさっぱりだった目利きですが、
実際にまな板の上に乗せて切ってみると確かな違いがわかるのです。
そして食べてみるとその差は一目瞭然です。
肉屋に限った話ではないでしょうが、仕入れというやつは本当に気が抜けません。
ここで良いものを選べなければ店頭でも自信を持って販売することができません。
今回は福田農場さんのところの牛ということで、
脂も融点が低く、肉のキメの細かいものが多かったので流石の一言でした。
そして、その中でも社長の目にかなったものを仕入れてまいりました。
少し寝かせておかないと美味しくならないので、
まだ販売するまで時間が少々かかりますが、カットするのが楽しみであります。